2023年5月17日
ファクタリング
デイサービス業にファクタリングの相性が良い理由を解説します。
日本の超高齢化は以前から叫ばれている通りで、社会保障関連で大きな問題になっている他、少子化と相まって国全体の国力低下に直結するとして各方面で対応の議論がされているところです。
高齢者が急速に増えている中で需要が増しているのがデイサービス等を手掛ける介護業界で、需要の急増に人材の育成や確保が追い付いていないとされています。
需要があれば十分な儲けが出せるだろうと考えがちですが、実は介護業界は資金難に陥るリスクが高いと言われています。
さらに介護方面の専門知識はあっても経営に関する専門知識を有していない経営者も多いことから、資金繰りで窮する会社は意外と多いのです。
本章ではデイサービス業を営む介護事業者と相性の良い資金調達手段「ファクタリング」について詳しくお伝えしていきます。
■デイサービス等介護事業者の収入モデル

デイサービスは主に高齢者などの要介護者が通所して介護サービスを受けられる施設で、機能訓練等をほどこすことにより生活機能の維持を図ること、また要介護者の家族の負担軽減を図るなどの目的で運用されています。
デイサービスの利用には費用がかかりますが、国が整備する介護保険を使うことができ、利用者の個人負担が軽減されるようになっています。
ケースにもよりますが、原則として利用者は利用料の1割程度を負担すれば良く、残りは介護保険料から介護報酬として支払われます。
そして介護保険からデイサービス運営者に支払われる介護報酬は国保連 (国民健康保険団体連合会)を介して支払われる仕組みになっており、デイサービス運営者は利用明細書などの資料を揃えて国保連に提出し、審査を経たうえで介護報酬が支払われることになります。
この一連の流れがあることから、実際にデイサービス運営者に介護報酬が支払われるまでに約二か月程度を要すことになります。
介護という仕事をこなしてからその報酬の支払いを受け取れるまでに二ヶ月もかかるということで、ビジネスモデルとしては不安定さがあることは否めません。
介護報酬が支払われるまでに何もなければいいのですが、何らかの資金需要が生じた場合はその原資の確保に苦慮することになります。
では借り入れや融資などで対応すればよいかというと、介護事業者の場合はそれが難しい面があるのです。
■介護事業者は資金調達面で不利

介護事業者は福祉的な性質が強く営利性が薄いため、株式会社などの営利法人の形態をとることが難しく、そのため社会福祉法人やNPO法人などの法人形態をとることが多くなります。
これはこれで信用的には見栄えが良いと見ることもできるのですが、いざ資金調達となると逆に不利に働くことが多いのです。
というのも、銀行などの資金提供者は福祉的な性質ならば安心とは全く考えないからです。
金融機関は貸した資金を確実に返せるのか、もっといえば利息を合わせて返済を受けることで自分達に利益が生じるのかという点でしか評価しません。
人助けをしているから貸してあげようとは考えないので、一般の人とは全く目線が異なるのです。
そして介護事業者は株式会社など営利性を追求する法人形態をとれないことが多いので、金融機関は「営利性のない団体には貸したくない」という意識を持つわけです。
しかも介護事業者自身は株式会社のように株式を発行して資金を集めることもできません。
こうした事情から介護事業者は資金確保が難しい側面を有しています。
介護業界は新規参入が多い業界としても知られていますが、実は倒産、撤退する件数も多い業界です。
参入はしやすいものの、資金調達がしにくいため、急な資金需要が生じるとそれに対応できずあっという間に倒産に追い込まれることになります。
介護業界はコロナ禍において大きなダメージを受けた業界の一つで、人との接触を避けるために利用者が急激に減ったことから収入モデルがなりたたなくなり撤退する事業者が相次ぎました。
下のファクタリング活用例でみるように、介護業界では急な出費が起きやすいので、そうした時に資金調達手段を確保しておかないと立ち行かなくなってしまいます。
■資金難には介護報酬ファクタリングで対応できる

金融機関からの借り入れが難しくても、弊社が提供する介護報酬ファクタリングならば迅速、確実、しかもお得に資金調達ができます。
介護報酬ファクタリングは一般の企業が利用する通常ファクタリングを介護事業者モデルに適用したものです。
介護事業者が国保連に対して有する介護報酬債権を弊社が買い取り現金化するもので、介護事業者は買取代金を事業資金として利用することができます。
二ヶ月という期間を待たずして債権を現金化できるので、急な資金需要にも的確に対処できます。
ファクタリングの利用には一定の手数料がかかりますが、介護報酬の場合はある理由から手数料がかなり割安になります。
この点も含めて、介護報酬ファクタリングのメリットを次の項でまとめて見ていきます。
■介護事業者がファクタリングを利用するメリットは多い

デイサービス等介護事業者がファクタリングを利用することのメリットは多くあります。
以下で見ていきましょう。
①手数料がかなり安くなる
介護報酬債権は国保連という公的機関が相手となることから、一般商社が売掛先になる事案に比べて売掛先の信用性が格段に増します。
ファクタリング業者からすると、回収不能になることの無い超優良債権ですから、その分手数料を大幅に下げることができます。
介護報酬ファクタリングは国保連の承諾を取って進める三社間取引の形態をとりますが、一般商社における三社間取引の手数料は2%~9%程度に収まることが多くなります。
ケースにもよるものの、介護報酬ファクタリングはこれよりも優遇されることが多いので有利な資金調達が望めます。
②審査はほぼ必ず通る
通常のファクタリングでは資金回収のリスクを考えて売掛先の信用調査はしっかり行いますので、買取不可と判断されるとファクタリングを利用できません。
予定した資金獲得ができなくなると必要な支払いに窮したり、事業計画がとん挫することになります。
しかし上で見たように介護報酬は超優良債権ですので、審査に落ちるということはまずありません。
そのため必要な出費の原資を確実に用意することができます。
すでに支払いが確定した債務に対して、「もし払えなかったらどうしよう」と不安におびえる必要はありません。
③信用面でダメージがない
一般商社で三社間取引を利用すると、売掛先に債権譲渡の事実を知られてしまうので、信用面で支障が出ることがあります。
介護報酬ファクタリングは売掛先が国保連ですので、債権譲渡を知られたからと言って取引停止になることはありませんし、信用低下による支障が生じることはありません。
④担保も保証人も不要
金融機関に融資を打診するとすれば、必ず担保の提供や保証人の用意を求められます。
営利企業ならばこの要請に応じることもできるかもしれませんが、営利性の弱い介護事業者では難しいことが多いでしょう。
介護報酬ファクタリングは借り入れや融資ではなく、介護報酬債権の売買取引ですから、保証人や担保の用意は一切不要です。
⑤迅速な資金確保ができる
仮に銀行に融資を受けられる可能性があっても、銀行の審査はとても時間がかかります。
担保や保証人を提供した場合はそれらの信用度の調査もしなければならないのでさらに時間がかかります。
月単位で待たされることもあるので、急な出費には対応できないことが多いです。
介護報酬ファクタリングは数日程度で現金化が可能なので、急ぎの事案でも対処できます。
■介護事業におけるファクタリングの活用例

介護事業者の方がどのような場面でファクタリングを活用できるか、具体的なケースを見てみます。
①急な利用者の減少
コロナ禍当初にあったような、社会的事情による急な利用者の減少が起きると、施設関連費用や人件費等の経常支出に資金を持っていかれることになり枯渇が起きます。
一時的な収入減少にはファクタリングで資金補填するのが有効です。
②設備・施設の確保、導入
介護タクシーなどサービス提供に必要な設備を導入するには資金が必要ですし、介護施設の新設、増設、あるいは補修や修理などを考えた時に資金が無いと実施できません。
借り入れが難しくてもファクタリングならばこうした場面で資金確保が可能です。
③人員の確保
デイサービス等の介護事業者は定められた人員の配置基準に則って一定数の従業員を確保しなければなりません。
人員の確保が必要な場面でそれができないと事業を続けることに支障をきたします。
融資が難しくても資金確保が可能な介護報酬ファクタリングを利用して人材確保につなげることができます。
■まとめ

本章ではデイサービス業と相性の良いファクタリングをご紹介し、その理由と共に見てきました。
介護事業は融資を受けづらいため、急な資金需要に対応しにくい面がありますが、介護報酬債権を現金化するファクタリングならば迅速、確実に資金調達ができます。
手数料に関しても相当の優遇を受けられるので金銭的負担も少なく、保証人や担保も不要ですので、介護事業者の方が利用しやすいと思われます。
介護報酬ファクタリングは弊社で積極的に相談に応じておりますので、資金需要が生じた際にはぜひお気軽にご相談頂ければと思います。