2023年9月15日
資金調達
独立系ファクタリングのメリット・デメリットを解説します!
ファクタリングは売掛債権を売却して早期に現金化を図る手段であり、事業資金の迅速な調達を可能にします。
ファクタリングは融資ではないため貸金業者の登録などを要せずサービス提供ができますから、弊社のような独立系ファクタリング業者が主にサービス提供の主体を担っております。
一方で金融機関でもファクタリングを提供するところがあり、サービス提供の主体が違うことで内容が異なる面も出てきます。
この回では独立系ファクタリングのメリット・デメリットについて広く解説していきますので、ぜひ参考になさってください。
■独立系ファクタリングとは?

ファクタリングは提供主体の別にいくつかの種類に分けられます。
以下では大きく3つの分類を見てみます。
①銀行系ファクタリング
こちらは銀行が提供するファクタリングです。
大手銀行が主な提供主体となり、地方銀行も一部ですがサービスを提供しています。
銀行は貸金業法の適用を受けることから、ファクタリングの利用者側から見て独立系とは異なるメリット・デメリットが出てきます。
②ノンバンク系ファクタリング
ノンバンク系ファクタリングは消費者金融などの金融機関が提供するのもです。
上で見た銀行は貸出業務の他に預金業務も扱い、銀行法という法律の適用も受けますが、ノンバンクは銀行とは違い、預金業務は行いません。
主に融資によって生計を立てるのがノンバンクで、こちらも一部にファクタリングサービスを提供する所があります。
ノンバンクも貸金業法の適用を受ける存在で、ファクタリング利用に際しては銀行系ファクタリングとほぼ同じ扱いになります。
③独立系ファクタリング
独立系ファクタリングは銀行やノンバンクのように貸金業法の適用を受けない一般の商社が提供するものです。
弊社もその一翼を担っていますが、一般にファクタリングといえば独立系ファクタリングを指すことが多いです。
というのも、利用者目線で見た場合、銀行系やノンバンク系のファクタリングは提供主体側のリスク回避や利益確保の意思が強く働くことから、利用者にとっては利便性が悪くなるデメリットがあるので、あまり利用されないからです。
次の項からは、銀行系やノンバンク系と比較した独立系ファクタリングのメリット・デメリットを確認していきます。
■独立系ファクタリングのメリット

まずは独立系ファクタリングのメリット面から見ていきます。
①二社間取引が可能
ファクタリングは二社間取引と三社間取引の二つの進め方があります。
二社間取引は売掛先の合意を取る必要がなく、債権譲渡の事実を相手に知られることなく進められるので、信用面で影響が出ません。
三社間取引は売掛先の合意を取って進める方法で、当然相手に債権譲渡の事実を知られてしまいます。
ファクタリング業者側から見た場合、売掛先の合意を取って取引関係に入ってもらう方が資金回収のリスクがありません。
そのため銀行系やノンバンク系では三社間取引でなければ取引に応じない所が多いのです。
この点、独立系は柔軟な運用が可能で二社間取引、三社間取引どちらでも応じられます。
実際のところ、ファクタリングを利用する方は信用面を気を使い二社間取引を希望することがほとんどですので、弊社では積極的に二社間取引に対応しております。
②資金化のスピードが速い
銀行系やノンバンク系のファクタリングは、利用者の利便性よりも自社のリスク回避を強く意識する傾向にあります。
審査に充分時間をかけて入念な調査を行う、必ず対面での面談を義務付けるなど、利用者側から見ると手間と時間を取られる手続きが多く入ります。
独立系はなによりも利用者目線による利便性を重視し、「すぐに手元資金を用意したい」という要望に応えられるよう、迅速な資金化を意識します。
早ければ即日~翌日、遅くても一週間ほどで現金化が可能ですから、急ぎの事案にこそ独立系ファクタリングの強みを発揮します。
弊社では対面の面談などが不要で、全てWEB上で取引を完結できる仕組みを整えておりますので、同業他社と比べても迅速性には自信がございます。
③審査が柔軟
独立系ファクタリングでも当然審査は行いますが、銀行系と比べるとその基準は緩めです。
赤字や税金の滞納があるなど債権を譲渡する企業に思わしくない要素があると銀行系では取引を断られますが、独立系はそのような事実があっても問題なく利用できることが多いです。
④ノンリコース取引が可能
ノンリコース取引とは、万が一売掛先が倒産するなどして資金回収ができなくなった場合でも、その負担をファクタリング業者が負い、債権譲渡企業は責任を負わなくて済む取引形態をいいます。
独立系ファクタリングはノンリコース取引となるので、債権譲渡企業は債権の売却後に買戻しなどに応じるリスクなく、安心して債権譲渡に臨むことができます。
銀行系やノンバンク系は貸金事業者となるためリコース取引が可能で、リスク回避のためにリコース取引を必須にするのが通常です。
その場合、万一資金の回収ができなくなった場合は債権譲渡企業がその負担を負わなければなりません。
⑤以後の融資に影響しない
銀行系ファクタリングを利用すると、その利用事実は当然その銀行のデータに残ります。
そのため当該銀行で融資を受ける際やローンを組む際などに影響が出る可能性があります。
これはノンバンク系も同様です。
もしそのノンバンクが銀行の子会社だった場合、ノンバンク経由で銀行にその事実が伝わるので、やはり以後の取引に影響が出る可能性があります。
独立系ファクタリングでは銀行とつながりが一切ないので影響はありません。
またファクタリング自体は貸金取引ではないので、信用情報機関に情報が登録されるようなことはありません。
⑥小口債権にも対応できる
銀行系ファクタリングでは、一案件にかける手間に比する利益が大きくならないと取引に応じてもらえません。
現場で必要とされる資金の額は事情によってまちまちで、資金ショートを避けるために小口の資金を迅速に用意しなければならないことも多くあります。
そうした時に銀行系は対応してもらえないことがありますが、独立系ファクタリングならば小口の取引も対応できます。
■独立系ファクタリングのデメリット

一方で、独立系ファクタリングを利用するにあたっては以下の点について考慮が必要です。
①手数料について
ファクタリングの利用には一定の手数料がかかります。
この点は銀行系、独立系どちらのファクタリングでも同じなのですが、手数料負担については独立系ファクタリングの方が若干負担が大きくなる傾向にあります。
というのも、銀行系はリスク回避を強く意識して入念な審査を行いますので、そのおかげで手数料については安めに設定することができます。
独立系ファクタリングは入念な審査よりも「今すぐ」の要望に応えるため迅速性を重視することから、審査は緩めになります。
ファクタリング業者にとってはその分のリスクを背負うことになるので、手数料の面で若干高めになります。
②安心感について
ノンバンクだとそうでもないと思いますが、銀行はやはりネームバリューというか、大手金融機関としての安心感があるのは確かです。
独立系のファクタリング業者は銀行と比べれば耳馴染みがないことがあるので、新規の取引を行う際には相手業者の素性等を吟味することになります。
実際、残念なことですが一部には素性の良くない業者もいるようですので、業者選定にあたっては名前の知れた業者の方が安心です。
③他のファクタリングの利用について
大手銀行では売掛債権を売買する買取系ファクタリング以外に、売掛債権の入金を保証する保証ファクタリングや、海外取引を行う企業向けに国際ファクタリングを提供する所もあります。
これらは事業資金の調達手段ではないのであまり利用する企業は多くないと思いますが、需要がある企業の場合、大手銀行のそうしたサービスを利用できるのでお勧めできます。
独立系ファクタリング業者は保証ファクタリングや国際ファクタリングを提供する所はほとんどありません。
④大口の取引について
資金力のある大手の銀行であれば債権の買い取り資金を豊富に用意できるので、億単位の取引にも応じることができるでしょう。
独立系のファクタリング業者は中小の事業者もおり、そうしたところは資金面で豊富な金額を動員することが難しいこともあり、大口の取引には応じられないことがあります。
ちなみに弊社では最大1億円の取引に応じられますので、銀行並みの取引が可能です。
■まとめ

本章では独立系ファクタリングのメリット・デメリットについて見てきました。
ファクタリングサービスの提供主体としては大きく銀行系、ノンバンク系、独立系に分かれ、独立系ファクタリングは貸金業法の適用を受けない一般の商社が提供するファクタリングを指します。
リスク回避を重視する銀行系と比べて、利用者の利便性や迅速性を重視するのが独立系ファクタリングの特徴です。
ファクタリングの利用者は二社間取引を希望されることが多く、銀行系では対応しないため、実質的に独立系ファクタリングが業界の主軸になっています。
資金化までの速さやノンリコース取引が可能など、銀行系にはない強みがあるので、利便性を重視するならば独立系ファクタリングを検討するのがお勧めです。