2023年7月22日
会社経営
これから起業する方に知ってほしい経営者の資質6つを教えます!
何事にも「最初の一歩」というものがあり、一歩を踏み出すまでは実際のところが分からないので不安を感じてしまうのは仕方がありません。
「自分のアイデアを形にしたい」「起業して一旗揚げたい」と考えている人は、先輩経営者の多くが持っている資質について考えてみると良いでしょう。
経営者としての適性や資質を知れば、できるだけそこに近づく努力をすることで成功に近づけます。
本章では経営者に必要な適性や資質について見ていきますので、これから起業をお考えの方は参考にしてみてください。
■身に着けたい経営者の資質6つ

①自分自身のマネジメントができる
事業を立ち上げてもなかなか成功できない人に共通する原因の一つに、雇われ人気質から脱し切れていないということが挙げられます。
経営者の立場は自由なように見えて、身分保障もなく自分だけが頼りの中で戦う非情な世界です。
例えばそれまで勤めていた会社である程度の業績を上げたり、何らかのスペシャリストとして成功していたような人は、「自分は独立すれば成功できる」と根拠なく思い込んでしまうこともあります。
社長業は決まった仕事をすれば評価されるわけではありませんし、自分の行動が会社の存亡にかかってきますから、自分自身を管理、マネジメントしなければなりません。
自主自立を基本として自分を律することができなければ企業経営を長く続けていくことはできないでしょう。
②経営理念を示せる
組織として会社を運営していくためには、経営者と社員が理念を共有していることが大切になります。
これは実際はなかなか大変なところがあり、多くの経営者が悩んでいるテーマでもあります。
少なくとも、社長自身が自分はなぜ起業したのか、どのような会社にしたいのか、社会に対してどのような影響を及ぼしたいのかなど、自社がこの世に存在する意義について、自身の頭の中で整理がついていないと他人に示すことができません。
③直感に頼らない経営ができる
昔は直感的な経営で儲けを出せる経営者もいましたが、今の時代は直感に頼る経営手法は通用しません。
経験に基づいた直感的判断ということであればまた別ですが、しっかりとした土台の上で安定した経営を行うには物事を論理的に考える思考力が求められます。
「なぜ売り上げが上がらないのか?」という課題に対し、原因の探索、対応策など検討を理論的に進めていくことができないと問題の解決につなげることができません。
起業する前から、実生活の中でも柔らかい頭で論理的に思考する癖をつけておきたいものです。
④「鳥の目」を持てる
日銭を稼げればよいというスモールビジネスであれば別ですが、それなりの規模の会社を運営していくためには世の中を広く見渡せる「鳥の目」を持てるようにしておきたいものです。
成功している経営者は、自分が興味のある分野だけでなく、できるだけ広範な情報を得る環境に身を置き、特定の業界や分野に捉われず広く情報収集を心がけています。
これにより、経営の方向性を調整したり、特定の問題に対処することが容易になります。
例えば私たちは車を運転している時、意識をできるだけ広範囲に向けて、危険をできるだけ早く察知できるようにします。
経営でも同じようなことが言え、広い視野を持つことで不意に訪れる危機を回避したり、問題が起きない方向へ会社のかじ取りを進めることができるようになります。
⑤コミュニケーション能力がある
成功している経営者は皆コミュニケーション能力に長けています。
企業経営においてこのスキルは必須で、従業員との意思疎通や取引先との交渉、資金調達の際の金融機関との折衝など、どの場面でも必ず求められる能力です。
職人気質の方は苦手な面かもしれませんが、組織を率いるには必須の能力と心得てください。
⑥決断する力がある
社長の仕事は決断することだ、とよく言われます。
交渉中の取引を妥結するか、見合わせるか、融資を受けるべきか否かなどの決定は社長以外に下せません。
そして下した決定には自らが100%責任を持たなければなりませんから、プレッシャーは相当のものがあります。
一つの失敗が会社の存亡にかかわる事態になりかねないので、根拠のない見切り発車的な決断ではなく、鋭い洞察力や鳥の目による広い視野から得られた情報、根拠をもとして決断を下さなければなりません。
■経営者の資質を伸ばすには常に刺激を受けること

経営者に必要な資質をいくつか見てきましたが、こうしたものは一朝一夕に身に着けることはできません。
先人たちの中には、何も分からない状態で思い切って飛び込み、実際に経営に身を置いて、実践の中でがむしゃらに資質を身に着けてきた人もいます。
そうしたたたき上げの経営者は肝が据わっているというか、独特の貫禄があります。
ただこれが必ずしも是というわけではありません。
今はどちらかというとそうした風潮は無く、より合理的に、スムーズに経営能力を身に着けたいと考える人が多いと思います。
例えばプレ起業家サークルや起業準備講習会など、官民問わず色々な起業家支援を提供しています。
こうした催しに参加することで多方面から刺激を受けられるので、機会があればぜひ参加してみてください。
人にもまれることで、上で見た資質の一つであるコミュニケーション力も鍛えられます。
一つだけ、最近は起業家を誘い込む詐欺的なサークルなどの存在が指摘されていますから、こうした危険性のある集団や組織には近づかないようにしてください。
自治体や国の組織が主催するものであれば安心して参加できるので、ぜひ検索して探してみましょう。
■まとめ

この回ではこれから起業する方に知ってほしい経営者の資質について、いくつか取り上げて見てきました。
個別の要素については上で見てきた通りですが、特に自分自身をマネジメントする能力は全般にわたって大切な要素になると考えます。
社長業は会社の倒産=自身の人生破綻につながるので、基本的に公私の区別がありません。
人に指示されないと動けない人や、タイムマネジメントができないということだと少し心配です。
もし心当たりがあるようであれば、今から自分をマネジメントするように心がけ、日々の生活の中で実践しください。